秋も深まり、美味しい季節がやってきた!
この時期の滋味とえいば「やまいも」。
「山のうなぎ」とか「山薬(さんやく)」とも呼ばれ、疲労回復や滋養強壮に効果のある栄養満点の食材です。古くは平安時代(一説には縄文時代)から食べられていたといわれています。
そこで、日本の伝統食「とろろ」を食べに行ってきました。

おなじみ金のオブジェの正体は・・・「アサヒビールの燃える心」を表す「炎」だった!

浅草の名店「むぎとろ」

浅草駅近く、駒形橋のたもとにある「浅草むぎとろ」さん。
創業は昭和4年。初代・中島太蔵氏が、まだ浅草にはない料理で勝負しようと食材を求めて全国行脚中、秋田の農家で麦飯に「げんこつ芋」のとろろをかけた丼を食べたのがきっかけだそうです。

10席ほどの小さなご飯屋からスタートし、二代目の洋吉氏、三代目の孝太氏へと受け継がれて、現在は6階建てほどの真っ白な風格あるビルに。約90年の歴史を誇る、まさに麦とろ御殿ですね。

ムギの穂の暖簾も素敵!

夜は懐石の高級店ですが、昼には2種類のお得なランチバイキングがあります。

「むぎとろバイキング」(1500円)※こちらは平日のみ
「天空とろろビュッフェ」(3300円)


今回はせっかくなので「天空とろろ」で予約。エレベーターで最上階のラウンジへ。
目の前にドーンと広がる墨田川の眺めが気持ちいい。スカイツリーも見えました。

とろろは「出汁とろろ」と「味噌とろろ」の2種類が並んでいます。
国産「大和芋」を秘伝の出汁でのばした「とろろ」は、粘り強さがスゴいです!!
おたまですくって麦飯にかけようとしたら、ビヨ~~ンと50センチくらい伸びました。
漬けマグロいっぱい盛りを2杯おかわり。うどんコーナーの「長芋」のとろろも美味しかった~。



余談ですが、江戸時代には、とろろを酒でときのばした「芋酒」というものが、当時の男性の滋養強壮剤として珍重されていたそうです。 山芋は消化酵素のジアスターゼを含むので、胃にもたれないのも特徴。食物繊維も多く、新陳代謝も促進され、老化予防や便秘の改善にもいいので、女性にも人気です。

「天空とろろビュッフェ」では、ほかにも、和惣菜、とろろグラタン、西京焼き、ステーキ、豚の角煮、コロッケ、カレー、杏仁豆腐や麦とろムース、などなど、盛りだくさんのお料理が並びます。もちろん、ドリンクも飲み放題です。

※盛り付け写真もとったのですが、お料理の美味しさを表現できておらず却下(涙)。
代わりに、↓むぎとろさんのHPより、こちらのイメージをどうぞ。


お腹も心も満たされたあとは、墨田川沿いをのっしのっしとお散歩です♪

幸せを呼ぶ「オオバン」さん発見。

「とろろ」づくしの美味さんぽ。
今度は懐石料理も食べてみたいなぁ。

店舗情報

浅草むぎとろ 本店

東京都台東区雷門2-2-4
電話:03-3842-1066
平日11:00~16:00/17:00~22:30
土・日・祝11:00~22:30

地下鉄銀座線浅草駅 4番出口から徒歩3分
地下鉄浅草線浅草駅 A3出口から徒歩1分

浅草むぎとろ 本店HP https://www.mugitoro.co.jp/honten/

参考資料

日本食料新聞電子版 「外食史に残したいロングセラー探訪(23)浅草むぎとろ「むぎとろ」」 (https://news.nissyoku.co.jp/restaurant/tanakak20081104104729144)
『食材図鑑Ⅲ 地産食材編』小学館(2008)
『暮らしの歳時記』講談社(1986)