国際貿易港で栄えた・堺
お世話になっている包丁職人さんたちへのご挨拶に、先日、大阪・堺に行ってきました。
堺といえば、千利休。
利休さんといえば、『へうげもの』。コロナ期間中、配信(全39話)で見て、お茶の世界とそれを取り巻く人間模様がめちゃめちゃ面白く、「堺」という土地にも興味がわきました。
なので、町歩きも楽しみに。
まず、お出迎えしてくれたのが、堺駅近くにあった「南蛮橋」の上に立つ外国人の像。
南蛮貿易で栄えていた頃の人でしょうか。
利休さんも発見。
「環濠」から生まれた自治都市
町を歩いていると、橋がたくさんあることに気づきます。
研ぎ屋さんで、堺はその昔、「環濠(かんごう)都市だった」ということを聞きました。
幅10メートルを超える堀が、町の北・東・南の三方を囲んでいたそうです。
こちら「三井トラスト不動産」HPにある地図がとってもわかりやすいです。
➡9:古地図に見る「環濠都市」堺 ~ 堺 | このまちアーカイブス | (smtrc.jp)
室町時代に、幕府との戦いから町を守るために築かれた「環濠」。
そこに職人と商人が集まって都市になっていきました。
この環濠都市は、まさに「市民」の社会。ムラ共同体とも、武力による封建体制とも違う、「組合(アソシエーション)型」の秩序ができ上がり、それによって身分制度には馴染まない自治組織が作られたのです。(参照:『大阪アースダイバー』中沢新一)
この都市空間が、利休さんの独創性や「侘び」につながり、今の洗練された堺打刃物へとその精神が受け継がれているのですね。
(1586年、豊臣秀吉により堺の濠は埋められ、さらに1615年の大阪夏の陣で豊臣軍の焼き討ちにあい、市街地は全焼。その後、江戸時代の「元和の町割」で現在の碁盤の目の区画になりました)
堺刃物ミュージアム
堺の産業といえば、刃物と自転車。(他にもお線香など)
自転車や釣りが好きな方なら、「シマノ」のギアやリールの高い技術力をご存知かと思います。
私もランドナーやクロスバイクなど5台乗り継いだ自転車たちには、シマノのパーツだったなぁ。
※2022年春、「新シマノ自転車博物館」がオープン予定!
堺の鉄文化は、仁徳天皇陵など巨大古墳を作るために、鉄と鍬の道具が必要となり、加工技術をもつ多くの職人が集まって生まれたそうです。
数年ぶりに訪れた堺伝統産業会館には、新しく「CUT(カット)」という刃物ミュージアムもオープンしていたのですが、、、
これがすごい!!ドドーン!
刃物の素材で作られたシャンデリアに目を奪われる!
ここに来れば、堺の刃物がどのようにして作られていくのかを、展示や映像などで詳しく知ることができます。
ゴトゴト阪堺電鉄
町歩きの途中には、いくつも刃物屋さんを見つけました。
といっても、多くはお店を構えているわけではなく、一見すると普通の民家ほどの間口の建物に「○○刃物製作所」などと小さな看板が出ているだけです。
でも、中までお邪魔してみると、奥行きがとっても深く、そこに鍛造や研磨用の大きな機械が何台も並んでいたりするので驚きます。
こんな看板も。
堺の街なかを走り抜けるチンチン電車(阪堺電車)にも乗ってみました。
電車の写真撮り忘れた(涙)
ひと区間が短いので、市街地は歩けちゃう距離だけど、
地元の方が生活の足として使っている電車に乗るのもまた楽しい。
一日券は、なんと乗車日をコインで削るタイプ。
「綾ノ町」駅近くでは、こんな自販機も発見!
そして、原付バイクのナンバープレートは、古墳の形してました!
おみやげは、天然木の「LOGナイフ」
今回の旅のお土産はこちら。
キャンプ用ナイフを探していたので、見た瞬間「これください!」と興奮ぎみにGET。
天然木のハンドルがカッコイイ!
一本一本、木の表情や握った感触が違います。
(皮のナイフケース付)
刃物ミュージアムのほか、芦刃物さんのHPでも販売されていますが、在庫残りわずかの模様です。
家族へのおみやげにはこちらを♪
まだまだ見どころいっぱいの堺
今回の訪問では、環濠内のほんの一部を歩いただけだったので、最後に
行けずに心残り案件をメモに残して終わります。
こちらは、また次回のお楽しみ。
★千利休屋敷跡
★深清鮓の「穴子」
★グリルトミーPART2の洋食ランチ
★喫茶ラックの玉子サンド
★居酒屋おやじでちょっと一杯
★古墳めぐり
★利晶の杜のVR「タイムトリップ堺」
★堺市博物館
★堺刃物まつり!
ほかにもおすすめあったら、ぜひ教えてください^^